肩はなぜ大きくならない!? ~三角筋の鍛え方について~
こんにちは、Yuです。
きっと、筋トレする人にとって「大きくしたい部位」の第1位は大胸筋だと思います。
そしてその次、もしくは大胸筋と同じぐらい大きくしたい部位が、三角筋ではないでしょうか。
よく、「メロンみたいな肩」とか言われますね。
今日はこの肩を大きくする方法についてです。
まず、前提としていくつか押さえたいことがあります。
①まず、肩はとても繊細な部位だということ。
ある研究によると、トレーニング中のケガの、実に36%が肩周辺で起こるといいます。
なぜ肩がケガしやすい部位なのか?
これは、人類が進化の過程で「二足歩行」を獲得した結果と説明されることが多いです。
前肢として歩行に関わることがなくなった分、腕は色々と複雑な動作を担うようになります。
木にぶら下がったり、何かをつかんだり、投げたり。
その分、肩関節は力強さや頑丈さよりも「可動域の広さ」や「動作の繊細さ」を獲得する方向に進化したと考えられます。
特に、基本的には身体能力の低い人類にとって、可動域の広い肩関節を利用した「投擲動作」は、とても有力な武器だったと思われます。
石やヤリを投げて、獲物を倒すシーンを想像してください。
ちょっと専門的になりますが、肩から腕を構成する骨である肩甲骨、上腕骨、前腕骨のグループは、他の骨と靱帯でくっついていません。
基本的には筋肉で背骨とつながり、骨格としては宙に浮いた状態になっています。
そんなワケで、肩は注意しないとすぐケガをしてしまいます。
②それからもう一つ。
ご存じの方も多いと思いますが、三角筋は3つのパートに分かれています。
前部・中部・後部の3つです。
腕を、前に上げる動作で前部を、真横に上げる動作で中部を、後ろに開く動作で後部を主に使います。
複雑な3次元の動きに対応するように、筋肉も役割を分担しているのですね。
こ2つの特性を踏まえた上で、トレーニングをデザインする必要があります。
具体的にいうと、肩は「前部」のトレーニングと、「中・後部」のトレーニングに分けて考える必要があります。
そしてもっというと、「部位として肩を鍛える」ことを考えたとき、より重要なのは「中・後部」の方です。
これは、「前部を鍛えなくて良い」ということではありません。
むしろ、普通に鍛えている人であれば、前部が問題になることがほとんどないから、というのが正確な理由です。
それでは次回につづきます。