分割するかしないか、それが問題だ②~全身法、分割法を巡る冒険~
皆さんこんにちは、Yuです。
さて、前回は「分割法は筋トレの最適解ではない」、という衝撃の知見を紹介しました。
それでも、実際ジムに行ってみると、上級者ほど、デカい人ほど分割法でガンガン追い込んでいるという事実がある。
これは一体なぜなのか?
まずは、現状分かっている事からお伝えしましょう。
まず、筋トレの「成長」を決める要素は何か?
現在のスポーツ科学の知見によると、筋肥大であれ筋力向上であれ、成長を左右するのは「週あたりの総ボリューム量」だということが分かっています。
要は、「たくさん筋トレするほど成長する」ということです。
何だ、やっぱり追い込んだ方がいいんじゃん!分割法間違ってないじゃん!と思ったあなた。
まだ結論を急がないでください。
ここで大事なことは、ボリュームとはあくまでも「1週間辺りの総量」だということ。
それから、「たくさん筋トレするほど成長するといっても、限度がある」ということです。
具体的にいうと、1週間あたり、各部位10セットぐらいは必要で、20セット以上がかなり有望、しかし30セットを超えてしまうと逆に多すぎるようです。
どうやら、人間には「疲労から回復できる量」というものが決まっていて、それを超えてしまうと回復が追いつかなくなり、それ以上筋トレしてもかえって逆効果になってしまうのです。
さて、ここで分割法を考えてみましょう。
たとえば胸の日を例にします。
ベンチプレス5セットから始まり、ダンベルプレス5セット、ケーブルフライ5セット、マシンでもフライを5セット。仕上げにスミスマシンでインクラインプレス5セット。
全部メインセットの数字です。アップは含みません。
1部位でこれだけやる人はかなりの筋トレ上級者でしょう。このボリュームだと疲労も相当キツいと思います。
きっととても熱心な人でしょうから、全ての種目でギリギリまで追い込むことでしょう。
翌日は胸がパンパンに張り、筋肉痛も相当なものではないでしょうか?
おそらく、胸の筋群が回復するのにまる1週間はかかるでしょう。
ということで、回復を待つ間に翌日は背中、翌々日は肩…と回していって、1日オフをとってまた翌週に胸の日がやってくる。
でも、待ってください。
これで1週間あたりのトータル25セットです。最大値とされる、30には届いていません。
でも、これ以上ボリュームを増やすのははっきりいって至難のワザではないでしょうか?
そう、実をいうと、分割法は「週辺りの総ボリューム」を確保しづらいやり方なのです。
次回に続きます。